[H8-ML(3575)] Re: モーターの制御について
From: Shigeru Makino <mac@xxxxxxxxxxxxxx>
Date: 2003年07月08日(火)07時19分15秒
macです。

KUMAGAI Kazushi さん <ckuma@xxxxxxxxxxxxxxxxxx> wrote:
> 代わりで申し訳ありません.
> #なんだかH8と関係ない部分で盛り上がってますが(汗)

援軍ありがとうございます (^^:

まさか寝ている間にここまで、
盛り上がっているとは思いませんでした。

「実際にやった結果」について、考察されている方も多く、
大変好感を持ちました。

さて、「実際無負荷でもPWMで速度が変化する」ことは、
結構多くの方が経験なさっているようですし、
実は私自身も、経験があります。

これは、主として「モーターの性能」が影響します。

比較的安価な、たとえば、模型用のマブチモーターなど、
軸受けが、含油金属で、
鉄のコアに巻き線がついているようなモーターは、
無負荷でも、PWMで、回転数が変わります。

しかし、高価だが高性能の、
ポルテスキャップ、MAXTORなどのコアレスモーターは、
無負荷時にPWMをかけても、ほとんど変わらないのです。

もうお気付きかと思います。

「無負荷」といっても、モーター内部の自己損失分が、
負荷の一部に含まれ、効率の悪いモーターでは、
外部に何もつないでない状態でも、
結構な内部負荷がかかっており、そのために、
実際速度が変化します。

> 実際に使う場合には,速度測定用に無通電期間を設けるのが普通です.
> 速度フィードバックの制御周期はせいぜい1kHz以下なので,スイッチ
> ングのたびに速度を測定する必要はありません.
> また,ほんの少しフリーランが混在してもそれほど影響は大きくない
> です.

この方法は確かに有効です。

でも、さらに付け加えると、
実際「制御」を行うのに、ほとんどduty cycleが100%に近い状態が、
連続しなければならないような設計は、それ自身間違いです。

100%にしないと、所要速度/トルクを発生できないなら、
測定不能というより、「制御不能」なのです。

最大でも安全率を見て、duty cycleが80%程度以下になるよう、
設計するのが適当といえます。

まあ、起動時には、定常状態よりかなり多くの出力が必要なのは、
よくあることです。

そのときには、目標速度に達していないのであり、
「スタートアップ」用のルーチンを、
定常運転に達するまで、適用するのが適当で、
そのとき、KUMAGAIさんがおっしゃった
「たまにちょっと電圧印加を止め、速度を計る」
方法は、大変効果的です。

> >実際、この方法でどの程度の速度分解能が得られるの
> >か参考に教えていただけないでしょうか?
> 
> 回路にもよりますが,ちょっとコンデンサを付けるだけで,5%以内
> の誤差に入るようです(もう少しよいようです).

負荷の変動があまり大きくなく、
モーターの性能が十分なら、
私の経験からも5%は容易に達成可能ですね。

> 速度分解能はA/Dにもよりますし,あくまでも簡易だと割り切るべきです.

これもその通りです。

速度、回転数が重要なら、ロータリーエンコーダーを取り付け、
フィードバック制御するのが、適当でしょう。

しかし、特に回転方向が一方向で、
ハイサイドで、PWMスイッチを行う場合、
#モーターの片側がGNDもしくは、
微小な電流検出抵抗しかないような場合ですが、

簡単な分圧器と、フィルターを通しADCにつなぐだけで、
ほとんどコストの増加がなく、閉ループ制御が可能な、
この手法は、試みる価値が十分ある方法です。

-- mac



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