韓国海苔もどき


韓国海苔を貰った。

韓国海苔

これが、けっこう美味しい。日本の海苔とは一味違う風味とコクがあり、なんというか「韓国っぽい」異国の味がするのだ。最近では、日本でもちょっとしたブームとなっているらしく、コンビニのおにぎりにも、韓国海苔を巻いたものを見たことがある。

そこで突撃実験室では、日本の乾海苔で
韓国海苔もどき を作れないものかと実験してみた。

そもそも、韓国海苔の日本の海苔はどう異なるのだろうか。

韓国海苔(隙間だらけ)

まず、海苔そのものの質が違う。国産の乾海苔は、画用紙のように殆ど隙間のないシートである。それに対して、韓国海苔は上の写真のように、きめが粗く、隙間だらけで脆い。また、味付けも違う。日本で市販されている味付け海苔は、主に醤油と砂糖、香辛料などで味付けされている(ちなみに、焼き海苔は一般的に味付けされていない)。さて、韓国海苔は何で味付けされているのだろう。貰った韓国海苔の袋には、詳細な原材料名と思われる記載があるのだが、韓国語で書いてあるので残念ながら読めない。

しかし、日本人観光客への配慮だろうか。能書きだけは、韓国語と並べて日本語でも書いてあった。それによれば、

...塩とゴマ油で風味をつけ...

ちょっと読みにくいが「塩とゴマ油で風味をつけ」とある。確かに、韓国海苔はやや油っぽい。

そこで、こういったものを用意した。

焼き海苔・食塩・ゴマ油

まずは、焼き海苔にゴマ油を薄く塗るのだ。

ゴマ油を塗った焼き海苔

ゴマ油を塗られて、テカテカの焼き海苔。次に、これを焼く。ブタントーチの出番である。

ブタントーチ

いろいろな焼き方を試してみたところ、パリパリに仕上げるには、直火焼きが最も適当のようだ。だが、トーチでは火力が一点に集中するので、気を付けないと海苔が燃えてしまう。火力を絞りながらも、素速く焼き上げるのがコツだ。ゴマ油が「ジュ」という音を立てたら、すぐに火を離そう。そして最後に、焼き上がった海苔に食塩を振りかければ、韓国海苔もどきのできあがりである。

さっそく食べてみるも、

・・・焼き海苔にゴマ油をかけて食塩をかけた感じ

という、そのまんまの味・・・ もっとも、これはこれで美味しい。しかし、問題は

韓国っぽさが足りない

ところにある。国産の焼き海苔らしい香りが強く、韓国海苔特有の風味やコクがない。

しかし、そもそも海苔の質が違うのだから、それは仕方のないことだろう。香りは諦めて、より美味しい韓国海苔もどき・・・というか、ゴマ油海苔を作ることはできないだろうか。第二弾は、焼き海苔ではなく、味付け海苔でも同じことをやってみた。

おおー、これは美味い!

味付け海苔に元から備わっている醤油の風味と、ゴマ油の香りが絶妙にマッチする。韓国海苔に勝るとも劣らない・・・と言いたいところだが、風味や香りが韓国海苔とはかなり違うため「韓国海苔もどき」と呼ぶには、ちょっと語弊があるか?


2000/07/01 公開


制作 − 突撃実験室