多事毒論(2005年5月分)


甘い緑茶
2005年5月28日(土曜日) はれ/くもり

会社帰りに出会ったにゃんこに,見事な首輪ハゲを発見。どうすれば,こんなふうになるんだろ。首輪をされたまま,相当長いことノラやってたんだろうか。

コカコーラから発売の Sweecha という飲料を買ってみた。「はちみつ入り緑茶」とあり,海外では緑茶を甘くして飲むのが当たり前だから,日本人のお前らも飲んでみやがれ,という逆輸入型の商品だ。飲んでみたところ,いわゆる劇物に該当するものではないが,棚から消える日は遠くなさそう。奇を衒うのが目的の商品で,いちいち勝負する必要はないというわけなのか,緑茶自体の風味や香りは,ペットボトル入り緑茶登場初期の水準。要するに基本がなっていないので,そんなものに蜂蜜なんかを少々混ぜてみても,「そういえば微かに緑茶の香りがする,甘ったるい液体」以上のものにはなり得ない。それになぜ,甘味料として蜂蜜を選んだのだろう。砂糖では訴求力が弱いと思ったのかも知れないが,なまじ蜂蜜くさい分,余計に何だか分からない味に仕上がっている気がする。

甘い緑茶自体は,先入観さえ捨てれば,そんなに不味いものではないと思うので,お茶として真面目に勝負している,伊衛門茶とか生茶の甘いバージョンなら,案外いけるかものだけど(自分でやってみろよって?)。さすがに,これではダメですねえ。



孔雀??
2005年5月25日(水曜日) はれ

「なんか変なものがいる〜〜!」という同居人の叫び声に叩き起こされ,それがいるという窓の外を見やると…… そこには何やら見慣れぬ,というか,理解を遙かに超える生物がいるではないか。

って,な,なんですかこれは???

睡眠を強制的に絶たれたばかりの脳みそに与えられたシチュエーションとしては,いささかスパイスが効き過ぎていた。家の裏の雑木林で,ときどき大声で「ボワー」「ボワー」と鳴きながらオロオロと歩いているのは,頭から尻尾までの長さを測ったら1メートルはあろうかという大きさの,真っ白い鳥である。そんな場違いとしか言いようのないものが,家の裏で「ボワー」と鳴いているのだから,それはもう笑うしかないぐらい非日常な光景であった。でも,笑ってばかりもいられない。気を取り直してよく見てみると,頭には扇子のような冠羽が生えていて,クジャクのように見えなくもない。で,クジャクだとすれば,近くの動物園から脱走してきたとしか考えられなかった(足輪もあるし)。

でも…白いクジャクなんかいるの? という話をしているうちに,クジャクと思しき鳥はどこかへ消えてしまった。追いかけるべく外に出ると,やはり何事かと驚いて出てきた近所の人たちが立ち話をしており,その輪の中に,クジャクのような鳥と,それを追って出てきたわたしが突入するという格好に。聞けば,あれは確かに動物園のクジャクで,朝の4時ごろから「ボワー」と鳴きながら付近を徘徊していたんだという。すでに動物園には連絡してあるのだが,早朝で職員がいないとか(結局,来たのは誰もがクジャクを見失ったあと。やる気なさすぎ)。その会話を聞いたせいなのかどうだか知らないが,そうするうちにクジャク君はなんと,動物園の方を目指して走り出した。冒険に疲れて,家に帰りたくなったんだろうか。

なんて言ってる場合でもなかった。道路をクジャクが走るという,次なる非日常が始まったからだ。交通量は少ないとはいえ,車の通行もある。そのたび「うわ,危ない」と声が上がるのだが,クジャクさん,意外と慣れたふうに舞い上がって,車をよけていく(クジャクがそんなに飛べるものだとは知らなかった)。車に乗っている人も,なんだか顔が微妙に引きつっている。そりゃそうだろう,視界に突然クジャクが現れ舞い上がったりしたら,驚くのも無理はない。でまあ,ここまで来たら興味本位である。走るクジャク,追うわたし。どこまで行くのクジャクさ〜ん,とばかりに,あとを付けていく。念のため,追い回したわけではない。自分の影が入るぐらい接近して写真を撮っても平気なので,人はあんまり恐れないご様子。

クジャクさん,無事に帰還できたのかな。動物園のご近所ならではの珍事でした。



とろろの揚げ物
2005年5月23日(月曜日) はれ

おとといの雑記で書いたヤマトイモ,美味かったのでもう一度作ってみたいと思ったのだけれど,いかんせん高価なので,普通の長芋で代用できないかと実験してみた。作り方はとりあえず,ヤマトイモでやったときと同じように,おろした長芋を油で揚げることにする。早い話が,とろろの揚げ物を作ろうというわけだ。で,実際にやってみると,だいたい想像はつくと思うけれど,揚げている最中にバラバラになってしまい,うまいこと形状を保ってくれない。ヤマトイモの場合は,おろしたものにかなりの粘性があるため,調理前の段階から勝手にまとまるのだが,それと比べると,長芋のとろろは水分が多くて粘性が低くドロドロなので,形を保ちながら揚げるのは難しいみたいだ。

それでも強引に揚げてみると,近いものは完成したが,思ったとおり美味しいものではなかった。ヤマトイモのように,表面にカリカリ皮膜が形成されず,内部にまで揚げ油が染みこんでしまっていて,はっきり言って不味い。点在する,焦げている部分は多少香ばしくなっているが,そうでない部分は,油っぽいとろろとしか言いようがないものだった。だったら水分を減らせばどうかと思って,揚げる前のとろろを濾してみようとしたが,なんせ相手はとろろ。考えてみれば当たり前なんだが,ヌメヌメの汁から水分だけを圧搾することなんて不可能で,大根おろしのようにいくわけはなかった。乾燥させるか,増粘材を加えるかすれば,うまくいくかな,と思ったけれど,そこまでする価値のあることではないか。



ヤマトイモ
2005年5月21日(土曜日) はれ

岩手へ行ったときに,ヤマトイモってやつを買ってきた。ランダムな凹凸を融合させたような妙な形をしていて,表皮は土色だが,中は真っ白。同じものを近所で売っているのは見かけたことはないが,ナガイモの一種だと思う。買うとき,どうやって食べるのがお勧めですかと市場のおばさんに聞いてみたら,とっても親切に教えてくれた。でも,かなり強烈な岩手弁で語られ,なんとか聞き取れたのは「おろす」「揚げる」という単語ぐらい。そんなわけで,おろしたものを揚げることにする。

皮を剥いて(形がいびつなので大変)おろし金でおろしすと,ヤマトイモはスライム状の物体となる。適度な粘性があるわりに切れがいいのでお玉で簡単にすくうことができ,すくったものを熱した油の中に落とすだけ。あとは表面がキツネ色まで揚げたら,完成である。ここから先は自画自賛,ちょっと塩を振って食ってみたら,これがめちゃくちゃ美味しい。表面はカリッとしているのに,中身はモチモチで,ハッシュドポテトの香ばしさを百倍に濃縮したような風味である。きちんとやる場合は,すり鉢を使うのだろうけれど,粒が多少残っているぐらいの方が歯ごたえがあっていいようで,手抜きしておろし金で荒くおろしたのがかえってよかったようだ。ヤマトイモ,そこらで売ってればまた作りたいんだけどな。通販では買えるようだが,極めて高価。岩手で買ったときは,1kg ほど塊が 280円だったから。



ThinkPad T22
2005年5月19日(木曜日) はれ/くもり

何かの電子的な資料を参照しながらPCで仕事をするというような場面で,あると何かと便利なサブ機が欲しいと思い,ヤフオクを漁ってみたら IBM ThinkPad T22 を見つけたので,25,500円で落札。スペックは Pentium-III 800MHz/メモリ 256MB/HDD 10GB/Ethernet+モデム付きと,サブで使うのには十分だし,前のオーナはあまり使い込んでいなかったみたいで,外観も中古品としてはかなりの綺麗。これでこの値段なら,いい買い物だろう。でも,なぜかアクティべーション不要の状態でプリインストールされていた Windows XP Professional では,ブラウザを立ち上げただけで仮想記憶フル活用モードとなり,実用の範囲外なので,Windows 2000 に入れ替えた。OS だけで,256MB あるメモリをほぼ食い尽くすんだから,相当凶悪ですな,WinXP は。それも,価値のある使い方をしているとは思えないし。

ノートパソコンはこのほかに,昨年末に新品で購入した Let's Note CF-R3E も持っているのだが,実は買うとき,これではサブ機として使うには小さすぎだろうなと思って,もう一回り大きい CF-T2E とで大いに迷った経緯がある。結局,外出先へ連れて行く場合もあることを考えれば,B5 サイズで 1kg を切るコンパクトさにはかえられないということで CF-R3E を選んだのだが,思ったとおり,10.4型の画面に表示される文字は細かすぎ,資料参照用のサブ機なんかには使う気になれなかった。しかし,そこそこ使える中古のノートが,ヤフオクあたりで 3万円弱というような,新製品の機種ごとの価格差みたいな値段で手に入るんだったら,悩まないで用途別に買ってしまえばいいという考え方もあり得るだろう。モバイル用には小型軽量で高性能な最新型,家で使うのには一世代前の中古,みたいな具合でね。



続・携帯ストラップ
2005年5月17日(火曜日) はれ

携帯ストラップの話を書いていたら,わたしの携帯電話を見た親戚の子に,「ほんまにこんなん使ってる!」と言われてしまったことを思い出した。聞けば,「サラリーマンをやっているやつは,概して非常に地味な携帯ストラップを使っていて,しかも落脱防止クリップを付けている」という「公理」を耳に挟んだばかりだったらしく,わたしの携帯ストラップがまさにそのものだったので,おかしくてしょうがなかったのだとか。

まあ,メーカ純正のストラップが地味なのは百も承知だから,その点についてダサいと言われるのはしょうがない。念のために付け加えれば,別に派手なストラップが悪いとも思っちゃいない,当人にそういう趣味があるのなら,ベッキーよろしくアホかってぐらい大量に取り付けるのもいいんじゃないかと思う。それもまた人生だろう。でも,解せないのは,落脱防止クリップだ。クリップを付けているのは,ダサいの? これがなければ落としてしまうだろう。胸ポケットに入れていて,便所で立ち上がったときに,便器のなかの大便とランデブーさせるというような事故を防止するためにも,ぜひ必要なのでは?

と反論したら,「その考え方がすでにオヤジなのよ」だって(しく

つまり,ストラップはファッションであって,実用品だと思っている時点でオヤジ。携帯を落とすことをいちいち恐れている時点でオヤジ。だからクリップなんかを付けているのは,オヤジの証拠。って,そういうもんなんですか,オヤジではない方々。



携帯ストラップ
2005年5月16日(月曜日) はれ

なんの変哲もない,わたしの携帯ストラップ。移動機に付属していた純正品をそのまま使い続けているのだから,ストラップも同じだけ使っていることになるわけだけれど,ということはだよ,布でできている紐の部分には,3年弱分の手垢が蓄積している? もともとの色があまり汚れの目立たない灰色なので,いままで気にとめたことはなかったんだけど,改めて見たら確かに汚い。非常に汚い。どのぐらい汚いかというと,いちいち外すのが面倒くさくて,装着したままにしているうちに,もとの色が分からなくなった「ミサンガ」のような感じの状態だ(ミサンガなんて誰もやらんか,いまどき)。

見てしまった以上は洗うしかないので,衣類用の洗剤を溶かした少量の水に,何時間か浸けておいたら…。うげー,紅茶と緑茶を7対3三の割合で混ぜて,そこに醤油を小さじ一杯ほど入れたような色と言えば伝わるか,そんな汚水が作られていたことは,さっさと下水に流してしまいたい過去の記憶。そうして,汚れの抜けきったストラップをそそいでやると,おおー,もとはこんな色だったのねー,というぐらい綺麗な色に。布製のストラップを使っている皆さん,3年近く使うと,酷いことになりますからご注意を。ちなみに,ごめんなさい,写真のストラップは洗ったあとのものです(before / after を用意できれば良かったんだけど,あまりの汚さに速攻で洗っちゃったから,残念)。



自動車税を払いたいのですが
2005年5月14日(土曜日) くもり

たまたま誰かが「自動車税って高いよな」なんて言い出したので思い出したのだが,そんなことでもなければ忘れるところであった。当方,車を所有しているので,毎年5月の初めぐらいに自動車税を払いやがれコラっていうお手紙が来るのだが,どういうわけか今年は見た覚えがない。探しても出てこないし,同居人に聞いても心当たりはないというから,なくしたのではなく実際に届いていないようだが,納付書などなかったとしても,納めるべき税金を納めるのは国民の義務である。という建前で,なんで税金を払ってやるのにわざわざこっちから連絡してやんなきゃならんのだ,という本音を抑えつつ,神奈川県の県税事務所に問い合わせの電話。

で,20分ぐらいかけて,ああでもない,こうでもないと調べてもらった結果,「送付先の住所が間違ってますねえ」だって。原因は,こういうことだった。車を購入して登録すると,車検証に所有者や使用者の住所が記載されるが,マンションなどに住んでいる人の場合でも,車検証に記載される住所は地番までであり,マンション名や部屋番号は記載されない。だが,これでは郵便物を届けることができないので,県税事務所では,車検証のデータと,住民票のデータを照合させることで,実際の住所を完成させる作業を行っているそうだ。どうやらこの際に,マンションの部屋番号を入れ間違えるミスがあって,間違った住所が登録されてしまったのではないかとのこと。

ここで驚いたのは,そんなアナログなことをやっているんですか,ということだった。住民票のデータは紙でしか渡してくれないとか,いろんな制約があるのかも知れないけれど,手入力でなければ起きない種類のミスである。ご苦労様なことだが,こんな人件費の高い国で,そんな非効率な作業を,それも徴税の経費として,税金でやるなと言いたくなるところだ。自動車税の納付率が悪いとかで騒いでいるけれど,こういう説明がスラスラと出てくることからして,払う払わない以前の問題として,そもそも納付書が届いていないケースも相当あったりして。で,住所違いで戻ってくる納付書の整理はもう少しあとになるから,とりあえず再送しますと。結局,宛名を手書きした封筒で,記載住所の間違ったままの納付書が送られてきました。

なーんか丸く収められたみたいで,クレーマ魂には欲求不満が残るのだけど,まあいいや。



少女監禁
2005年5月13日(金曜日) くもり

「少女監禁,ご主人様とお呼び」なんてニュースが出たとき,職場では周りにいる皆さんの視線が,一斉にわたしの方へ。

「やりたいでしょ,ね,やりたいんでしょ?」

まるでそう言わんばかり,ではなく,はっきりとそう言われちゃうし。いまさら否定してみたところで信じてくれるわけもないので,とりあえず

「そりゃやりたいですよ,大いに」

と言っておいたものの,本心は違うのである。正直なところ,被疑者は,とんでもない,気持ちの悪いヤツだと思っている。

報道によれば少女の年齢は,監禁当時17歳であったとされているが,そもそもこの時点でどうかしていると言うほかない。いくらなんでも17歳はダメだろう。ガキでもオンナでもない,ふくらみかけのつぼみが花を付けるまでのビミョーな頃合いが食べ頃であるのだから,たとえ成長が遅めの子であったとしても17歳では賞味期限の間際であり,この歳に手を出すとは理解に苦しむ。その上,この御仁は自分のことを「ご主人様」と呼ばせていたらしいが,そのような仮初めの従順さで満足を得ていたのであれば,信じがたい行為である。常に示される剥き出しの敵意や憎悪を受け止めつつ,適宜な実力を行使することにより,相手に己の無力さを自覚させてゆくのが,正統派のやり方というものではないだろうか。

つまり,鎖で縛られて物理的な抵抗は一切不可能であるにもかかわらず,「さっさと放しやがれテメェ,ブッ殺すぞ!」などと罵声を上げ,顔に唾を吐きかけてくるぐらいの勢いがなければ,まず何もやる気は起きない。こういうタイプに,自らのおかれた状況を正しく理解していただく作業をじっくりと,しかし,どうにもならない状況や終わりのない苦しみに相手が絶望し,観念の臍を固めるようなことがないよう匙加減に注意しながら行ってこその陵辱(えーい,もう言ってしまえ)であり,もともと無抵抗な娘を,さらに従順に飼い慣らすなんてのは論外である。ただ,わたしにはどうしても,上記のような条件を満たす気の強い娘が現実に存在するとは考えられないのだ。

だから安心されたい。

「取材に来たら『いやー,あいつなら絶対にやると思ってました』って答えるし」

などと,言われ放題言われているわたしだが,実際に行為に及ぶことはない。やりたくてもできないからのだから,ことはいつまでも,妄想の世界だけで完結することでしょう。



COMポートの異常増殖
2005年5月11日(水曜日) くもり/はれ

仕事場で使っているPCには,デスクトップ機でありながらノート型PCにあるようなPCカードスロットが装備されていて,普段から何かと便利に使っていたのだが,そんなものがあったせいで,開発中であるPCカード型の通信装置を扱う作業がわたしのところに回ってくるようになってしまった。この装置は,PCからはCOMポートが2つあるように見えるもので,スロットに差し込んでドライバを入れると,Windows は,たとえば COM3 と COM4 というような形で新たなCOMポートが新たに割り当てられるようになっている(PCカード型のモデムと同じ)。で,いったんドライバを入れてしまえば,その装置を何度抜き差ししても,初めに割り当てられたCOMポートをずっと使い続けるのだが。

そのせいで,気が付けば,わたしのPCにおけるCOMポートの番号は二ケタに達し,いまや「COM14」なんてものが現れるようになっていたりする。なんせ相手は試作品であるから,仕様が変わったりすることもしばしばあるわけで,新しい試作品用のドライバが組まれるたびに,COMポートは二つずつ増殖していくのだ。それも,「同じ装置はずっと決まったCOMポートを使う」という管理を Windows がしてくれているせいで,二度と使わない試作品に割り当てられたCOMポートが,いつまでも残る。そのCOMポートを使っている装置があれば,ドライバを削除することでCOMポートも空けられたと思うのだが,どの試作品がどのポートを使っているかなんていちいち覚えてないし,それ以前に当該の試作品が今も存在するのかも怪しいし(実験中に壊したりするし)。

しょうがないので必要なさそうなCOMポートを強制的に消そうと思ったんだが,やり方がいまいちよくわからない。レジストリからそれらしい箇所を消したり,それらしい inf ファイルを消してみたりしたのだけれど,どうも消えたがらないようだから,そのまま増え続ける結果となってしまった。類似の事例では,携帯電話のFOMAをUSBでPCに繋ぐと,COMポートが一気に3つも増えてしまうので,携帯電話をいっぱい持っている人もCOMポートが増殖しすぎて困ったことになるとか。PCカードとかUSBのような抜き差し可能なもので,かつマルチポートデバイス(一つの物理的な装置で複数の論理的な装置に見えるもの)になっているものって,安易に使っていると大変なことになりますな。



岩手の土産
2005年5月5日(木曜日) はれ

岩手のおみやげは,もちろん釣ったイワナ。塩焼きにするのも良し,骨まで柔らかくなるまで低温の油でじっくり揚げて,丸ごと食べるのも良し,ムニエルやソテーにするのも良し。でも,さすがにイワナばっかりでは飽きてしまうので,嫁さん用の土産として仕入れてきたのは東北限定のご当地カップ麺であります(安上がり)。

買ってきたのは,日清「どん兵衛/芋煮うどん/山形風しょうゆ仕立て」,日清「みちのく街道のらーめん屋さん/すっきり仕立て/白川流しょうゆ」,加ト吉「仙台辛味噌ラーメン」,加ト吉「白川中華そば」の計4種類。芋が入っているにせよ,何が入っているにせよ,ダシの醤油臭さが目立って味に個性というものがいまいち感じられないなか,これはと思ったのが「仙台辛味噌ラーメン」。正直,これは美味しかったです。味噌ラーメンって,もともとあまり好きではなかったし,辛いヤツは不味いと相場が決まっているんだけど(唐辛子で誤魔化しているだけなんて,ありがちでしょ),ちょっとだけピリ辛の味噌っていいですね。って,これは仙台で,岩手じゃないんだけど・・・。



渓流釣り
2005年5月4日(水曜日) はれ

岩手県から帰ってきました。

わざわざ岩手まで,なにをやりに行ってたのかというと,渓流釣りである(写真はわたしではなく,連れていっていただいた先生)。釣れるのは,イワナだ。そもそもイワナしか生息していないような沢で釣っているのだから当たり前なんだけれど,後にも先にもイワナばかりを釣っていた。なにも岩手まで行かなくてもイワナぐらい釣れるだろうと言われそうだが,先生曰く「誰もが知っているような,都市圏に近くの沢では釣れる数なんて知れている」。イワナは危険に対して非常に敏感なので,人の気配を察知すると岩陰などに隠れてしまって,何時間かはエサを食べなくなるそうだ。だから,もともとの生息数が多いばかりでなく,まず人が入ってこないような沢でないと,満足できるほどの数は釣れないという。

そんなわけで,詳しい場所は明かすことはできないけれど,連れて行かれたのは,岩手県内某所の山中を流れる沢。行ってみれば確かに,人が立ち入ったような形跡はまず見られない場所で,ヒトに遭遇する確率よりもクマに遭遇する確率の方が高いんじゃないかという雰囲気であった。余談だが,クマとの鉢合わせは実際に起こりうることである。音を出していればクマの方から逃げていくとされるので,対策としてクマ除け鈴を携帯していたが,立ち止まって釣りに興じていると鈴は鳴らない。だから,わたしは大声で歌っていた。笑われそうだけど,歌うには抜群の環境なのだ。周囲に人なんてまずいないし,仮にいたとしても沢の音に掻き消されるからまず聞こえない。カラオケ屋ですら気兼ねして出せない声も,ここでは出しまくり。

で,肝心の釣りの方だが,わたしのような下手っぴでも,ここではイワナがボコボコと釣れる。気配を察知されないようそっと近づきさえすれば,適当なところに垂らすだけで食いついてくるような感じだから,坊主をやる方が難しいぐらい釣れるのだ。わたしは平均で1日20尾弱ほどだったが,先生は40〜50尾ほど釣っていたし,上手い人なら1日100尾も不可能ではないらしい。確かに,こんな環境なら,慣れればもう少しいっぱい釣れるだろうと思う。管理釣り場での釣り経験はあるのだけれど,今回のように,自然の沢を登っていくような本格的な渓流釣りは初めてだったから,わたしの場合は釣りよりも沢登りの方に労力が注がれていたところがあるし(それ自体,危険が伴うし),仕掛けが切れたりして,釣ってるよりも,まごまごしている時間の方が長かった気がするし。

もっとも,沢では,上空だけでなく水中にも小枝などの障害物が大量にあるので,糸や針がそれらに絡まったりすること自体はしょうがないのだが,それでも上手い人は不思議と糸が絡まったりすることは少ないらしい。それが起きまくるのは,やっぱりまだ余裕が足りない証左だろうね。



突撃実験室