青函トンネルへ行ってみる


函館編

函館で半日ほど時間が取れたので、函館市内を観光することにした。はっきりいうと、わたしは都市観光はあまり好きではない。女でも連れていればウインドウショッピングなどの手もあろうが、一人のときは、百貨店に入る気も起こらないし、ベトベトの「観光地」へ行くのも馬鹿らしいだけだ。代わりに、ブラブラと歩くことが多いのだが、これが案外おもしろかったりする。

函館といえば、例の函館山から見える夜景が有名だ。しかし、まだ日が暮れるには時間がありすぎるので、普通の景色を拝むことにした。普通の観光客は市電で山の近くまで行って、ケーブルで展望台まで登ることが多いようだが、それではあまりにも呆気ない。そのため、わたしは登山道で普通の観光客があまりこない展望台を目指すことにした。登山道と行っても、歩きやすいように階段になっていたり、砂利が敷き詰めてあったりと、ちゃんと整備された道だ。距離もそう長くないので、ちょっと辛味の効いた散歩には良い具合だ。

が、この日は雲が低く降りており、山に覆い被さっていたのだ。登る前に少し躊躇したのだが、といって中止したところで他にすることもないので、天候不順は承知の上で(だめもとで)登ることにした。案の定、七合目辺りで霧(実は低い雲)に遭遇してしまい、変なところにある展望台まで行くのは芳しくないと考え、予定を変更してロープウェイの来ている普通の展望台まで行くことにしたのだ。



七合目から見下ろした函館市内。この辺で、かなりガスっている。



九合目付近にあるロープウェイ乗り場。もうワイヤーが見えないほどだ。景色をみようというどころの天候ではなかった。そして、せっかく登ってきたのに街の様子はまったく見えず、そして640円もする帰りのロープウェイ代だけはしっかり取られた(天候が良ければ、帰りも歩くつもりだった) 結局、一番まともな写真はロープウェイ内から撮ったこれのみ(しく




次に行ったのは、海の近くにある赤レンガ倉庫群という場所。それまでは存在すら知らなかったのだが、道標にそのような洒落た名が出ていたので、行ってみた。この倉庫、金森倉庫というらしいが、その歴史などの詳細は割愛する。



波止場の倉庫と言えば、演歌のワンシーンか、暴走族の決闘場所か、地味なイメージがあるのだが、函館のその場所は、赤レンガ倉庫を改造した小奇麗なブティック街のようなところで、絶えず舶来のラブソングが流れており、同じ場所にあるレストランからは、波止場が眺められ、街燈一本からして異常なロマンティックさを漂わせており、独り者は近寄るなという何万トンのも無言の圧力をかけられているかのようであった。こういうところは女を連れてこないとね、やっぱり。

函館だが、坂があったり、元町という地名があったり、波止場がしゃれていたりして、どこか横浜的なところであった。



男たる生物、やはり最後は鉄臭く飾らなくてはならないこともないが、市電が走っている。市電って便利で、ある場所ではよく利用するのだが、比較的大きな街にはもうないね。




どうでもいいようなお話だが、道路脇の歩道に突如として現れたこの物体、これはいったい何なのだろう? 変圧器や、街燈用の配電盤などが道路上に存在することはどこの街でも見掛けるが、よく見るとガス給湯機がくっついているのだ。それも、積雪検出器という装置もくっついていた。この何とも不思議で見慣れないもの、悩みに悩んだ末(って大袈裟なものじゃないけど)、どうやらガスロードヒーターというものであることが分かった(別の場所にそう書いてあった)。

それがどういうものであるのかは知らないが、凍結防止のためにガスで沸かしたお湯を舗装の下にでも巡回させているのだろうか。さすが、寒いところに来てしまったという感じだ。住宅の屋根も、積雪対策がなされているしね。PHSのアンテナが下向きに伸びているのも、一種の積雪対策なんだろか(笑)



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