読者諸氏は「カロム」なるゲームをご存知だろうか。
これはこの謎に満ちた「カロム」なるゲームの追跡劇を語ったものである。(爆)


*イントロダクション
弾く図
カロム、それは近畿地方の、しかも滋賀県の、
さらに東部、いや彦根市八日市市周辺に
しかない絶滅寸前の貴重な・・・いや違った、
不思議なテーブルゲームである。

ゲームの内容は、「(ビリヤード+おはじき)
×純和風」という、なんか得体のしれないゲーム
であり、私がカロムを初めてやった時の印象が
「指痛いなぁ」であることからわかるように、
木製の駒をひたすら指で弾いて相手の陣地に
シュートする、ワールドカップばりなゲーム
である。(^^;


左は駒を弾くときの図。こんな大きな駒を弾くのだかはっきりいって
指が痛くなる。

このゲームを発明した奴はよほど「デコピン」で鍛えていたに
違いない。(嘘)



カロム、まあ人によって「キャロム」とか呼ばれるそれは、本来は歴史の古いゲームであり、
しかも日本に明治のころに輸入された外国のゲームだということらしい。ところが、何故か
先述したように現在、そのゲームを知る人々は滋賀県東部にしかいないらしい。
なんでやねん? (@_@)

実際、筆者が彦根に買い出しに出かけた際、ごく普通のスーパーの「おねぇ様」
でも、カロム販売店が即答できたのだから、彦根では決して無名ではないのだろうが。

まあ、この辺りの事情は先達のホームページがあるので、それを参考にして頂きたい。
彦根青年会議所などが「地元の知名度UP!」の為にか、色々ページを割いている。
ただ、驚きなのがこのカロム、日本の南極探検隊にも採用されているらしい。こういう
話を聞くと、きっと日本のどこかにまだまだカロム文化が残っているのかもしれない
気になる。

うんちくはとりあえず、これぐらいにしておこう。何だかんだ言ってもゲーム、実際に
プレイできなきゃ一文の得にもならない。


*準備れっつごー!
勿論、トランプするのはトランプが要るのといっしょで、カロムにはカロムが要る。
だが、カロムってどこに売っているんだ?
ちょうど、私の身近に先ほどちらりと名前の出た「八日市市」市民な方がいらっしゃる。
氏は当然の様にカロム所持者なので、彼に聞いてみようということで突撃電話を
かけてみる。

「いやー、あのな、カロムって何処に売ってるん」
「わからん」

がーん、なんでやねん?
プレイ中のカロム
氏の話によると、どうやら氏の
カロムセットは祖父自作の逸品
らしい。というか、その当時カロム
セットというのは大変高価なもの
であり、一介の市民が買える
代物ではなかったらしい。

で、材木屋から木材を貰ってきて、
自作したらしい。しかし、自作とは
思えない出来だった記憶が・・・。
おじいちゃん、あんた凄すぎ。

とはいえ、この写真を見ればわかる
ように「ごつい」とはいえただの木
製品、金銀パールがくっついている
わけではない。きっと現在では一庶民
の筆者でも買えると信じて、「八日
市市」市民氏を無理矢理拉致監禁、
彦根でのカロムクエストに付き合って
貰うことにした。



筆者の購入したカロムは「70cm盤」と言われるタイプである。ボード部が70cmであることから
この名があるそうだ。ちなみに、これより1回り小さな「60cm盤」もあるが、これは正式ルール
では認められないらしい。ま、このルールも色々あって俗に「彦根ルール」とか「八日市ルール」
があるそうだが、詳しくはカロムのオーソリティであるところの「日本カロム協会」にでも行って確認してくれ。


*カロムクエスト in 彦根
善は急げ、その日のうちに衝動的に彦根市に入ったが、決して何処で販売されているか、
目星があるわけでもない。まず、昔からある地元のおもちゃ屋が、最もあやしいと睨んだ
私たちは、おもちゃ屋を探すことにした。郊外型大型おもちゃ屋などは、流石に地元ローカル
おもちゃが販売されていないだろう、という判断だ。

まず、彦根最大の幹線道路国道8号線ぞいは望み薄なので、裏街道(?)から彦根に入る。
しかし、彦根市って詐欺みたいに広い。彦根市に入って20分ぐらいしてやっと市街地に
入る。彦根城をいやというほど間近にみて、如何にも地元商店街らしきものを発見した私たち
一行は、とりあえずぶらついて情報収集だぜ、ということで、車を駐車場に預け、商店街を
歩きはじめる。

この商店街は「銀座商店街」と呼ばれていた。この記事を元にカロムを買いに行く人はまさか
いるとは思えないが、念のため。駅前にある商店街とは異なる!

が世の中、おもちゃ屋がやたらめったら存在する商店街というのは、存在しないのが実状で
あり、これまた衝動的に「ピンフ堂(?)」なるスーパーを発見した段階で、「とりあえず、
スーパーやから何かあるかも」との思いでいきなりお邪魔することになる。
さすがにスーパーだから、おもちゃコーナーの1つや1つはあったが、・・・って1つやん。(爆)

おもちゃコーナーにはありがちな「セーラーなんちゃらグッズ」やら「ピカチュウほにゃらら」
は大量においてあったが、そんなもんを買い求めに来たわけではない。仕方が無いので、
階段を降りようとすると、仕事熱心なパートのおねぇ様が、こちらの方をじろりと見ている
ではないか。
「う、なんか買い物しないとまずいんかなぁ・・・(笑)」

恐る恐る我々一行は顔を見合わせ、「おねぇ様」に聞いてみることにする。
「え、カロム?みろくやにあるよ」

回答は実にそっけなかった。というか、そんなに真面目に探さないでも売っているものなのか?

はっきり言ってそれは誤解だ。少なくともカロムが販売されている場所はここともう1ヶ所しか
教えてもらえなかったし、私の周りのカロム所持者に確認しても、この店で手に入れている人が
全員(1人中)であったのだ。(笑)

「おねぇ様」にお礼を言って、とりあえず「みろくや」を探してみることにする。なお
「おねぇ様」曰く、「みろくや」はこの「ピンフ堂」の隣らしい。我々はしっかりと目撃
してなかったらしい・・・(爆)

ピンフ堂を出て、東(なのか?)に向かうこと1件目でいきなりそのおもちゃ屋さんは
存在していた。「アンクル みろくや」だったっけ、その名前からは想像もつかない
通常の町のおもちゃ屋のショーウインドウには、カロムが無造作に3基立て掛けて
あったのだ。でも、名前が濃いぞ。(笑)

この展示から察するに、カロムボードはどうやら側面部が「楢の木」を用いて作られた
ものと「合板」で作られたものの2種類あるそうだ。で、しかもサイズが2種類「60cm」
ものと「70cm」ものの2種類あったとは・・・。
結局、店主の口車もあって、私は一番高価な「楢の木70cm」(\16,000-.内税)と駒
(\1,000-.内税)をGetする。

店主の言うとおり、カロム板は一生ものであるから、若干上等なものを買っても後悔しないよ
というのは半ば事実だが、どれを買っても置き場所に困るのは事実だった。(爆)

なお店主曰く、現在カロムボードは注文生産性になっており、某工務店が仕事の合間に
せっせこ作っているそうだ。で、あるから私がこいつをGetしてしばらくは、この上等な
カロムボードはこの世には販売されていないものの1つとなるそうだ。
うーん、とんでもないものを買ってしまった。(汗)


では、実際に持って帰ってカロムをプレイしようではないか・・・。



カロムルール&激闘編に続く