にぐるのホーム頁(^^) 青春18ネットワーク「突撃実験室」番外地
SIMMアダプタを98で使う

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SIMMアダプタというモノをご存じだろうか?簡単に言えば、複数のSIMMメモリを1枚にまとめるモノである。
通常1つのSIMMコネクタに、SIMMメモリは1つしか入らないわけだ(当たり前だ)。1つのコンセントに電源ケーブルを2つ以上突き刺せないのと同じ話だ。ところが、世の中にはこれを無理矢理2つ以上突き刺す、妖しい品物が存在するのだ。
AT互換機
ただし、こいつは俗にDOS/V機とよく呼ばれている、AT互換機用の世界のものであって、某NEC社が日本にしか誇らないPC98シリーズには、対応していない事になっているらしい。


某所にある、某AT互換機(右)
AT互換機はこういうセンスのない形がどうしても多い(笑)
今回の実験の必要な部品は、ここから供給された



余談だが、某メジャーなOSの次バージョンは、98年にどうやら発売されるらしい。もちろん、「*いんどうず98」となる訳で、某NEC社にとってはとてもうれしい笑い話になるだろう。
だが、問題は来年まで98シリーズが存在しているどうかであろうが・・・。


#やっぱり無理でした。 :-P


実は以前、青春18ネットなるBBSのパソコンボード(パソコンについての会議室みたいなところ)で、1つの話題が取り交わされていた。このSIMMアダプタは98では使用できるのであろうか、と・・・。
で、数多くの18ネット誇る会員がこの難攻不落の壁に挑んだが、マンハッタンの北壁は厚くその門を閉ざすのであった。(あれ、なんか違うぞ?)

「いやー、98ではパリティエラーがでるんで無理ですぅ」

そうなのか・・・、いや、本当にそうなのか?
いや、条件さえ整えれば、きっとうまく行く。あちきの灰色の脳細胞は激しく回転した。

俺がやらなきゃ誰がやる!




これから公表する作業は、いわゆる改造の行為ですから、リスクとメリットは自分で天秤にかけてから作業を行ってくださいね。

でも天秤にかけても、メモリより本体の方が重いか。(爆)

もちろん、メーカー非公開の条件により、ここで公開した同一条件であっても、作業がうまく行くとは限りません・・・。

全て自己の責任として、作業は行ってください。頁作者は全くこの頁の中の作業に関して保証をしません。


(1)犠牲者
PC-9821Xe10筐体
まず、某所にあるPC-9821Xe10なる機械を、ターゲットにした。
これは、95年前後に発売されたモデルなので、DOS/V機同様にパリティ無しのSIMMが使える機械であるはずだ!

と勝手に、にぐるが推測している機種である。

根拠は、サードパーティのカタログを参考にしている。

なお、デフォルトのメモリは8メガしかないし、CPUは、486という世代が前のモノを使用している大変情けない機械である。

(2)SIMMアダプタ
SIMMアダプタ
某所でお借り受けしたものである。
(O様、私の悪のりに理解を示して頂きありがとうございます)

いわゆるふつーの「SIMMアダプタ」である。
見てわかるように特殊な回路があるわけでもなんでもない、基盤にSIMMソケット2つ、斜めに刺さる様に付いているだけである。本当にこんなんで大丈夫かといった代物である。
なお、市販価格はあちきが見た限りでも5千円で2つ買えてお釣りがくるぐらいだ。他にも、店によって3つ刺さるものなども販売されていたが、それらは何らかの制御用チップが付いていた・・・。
まあ、わざわざ買う必要もないかと思い、今回は実験対象外とした。

(3)SIMMメモリ
SIMMメモリ
今回の実験では、どの様なメモリを使用することによって、98上でSIMMアダプタが使用できるかチェックしたかったので、以下の種類のメモリを用意した。なお、当然ながら、標準的なデフォルト環境で動いてないと、チェックの意味がないので、先に挙げたAT互換機を分解して、メモリを取り出した。(鬼)

なので、アクセス速度のスペックは不明だったが、おそらく60nsのタイプだと思われる。
あと、72ピンのノンパリティであることが、カタログから確実に判明している。

なお、今回は2種類のメモリを採用した。
[A]グループ
8Mのモノが2枚。LSIの製造元は不明。
[B]グループ
4Mのモノが2枚。LSIの製造元はNEC。

(4)接続
接続 横からみたの
改造と脅している割には、簡単な改造ですね。(爆)
という訳で、SIMMアダプタにSIMMを差し込みました。上の写真を見ればわかるかと思いますが、SIMMが斜めに突き刺さります。機種によってはこの段階でアウトになるモノも出てくるかと思います。

また、CPUがペンティアム機の場合は、2枚1組の同種のメモリが無いと、CPUの64ビットアクセスの為にエラーが生じるのですが、SIMMアダプタを用いてマザーボードに接続した下の写真を見れば、2つのSIMMアダプタの接続が不可能に近いことを悟らせてくれます・・・。
接続したの
(5)ところが・・・ 
最初に[A]グループのチェックを行いました。最初から搭載されているメモリの8Mとあわせると、「(8×2)+8」で、24Mのメモリカウントを行う予定だったのです。SIMMアダプタ装着後、喜び勇んで98の電源を入れてやると。

「ぴこ」
・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・何故だ?

何故か、メモリカウントが「16M」で止まってしまう。(正確には14,336ですかねぇ)
メモリの差し間違えかなぁと、何度もSIMMアダプタをはめ直したり、まさかと思って、15Mからの1Mメモリの使用をON/OFFしたり色々試みたが、無駄な努力だった。 試しに、SIMMアダプタに8Mメモリを1枚だけ付けても、「16M」で止まってしまう。
SIMMアダプタ自身は、正常なのかな?
とりあえず、8Mメモリは諦めるとする。

後日、この謎は妙な理屈で説明された。
皆さんご存じの半導体は、「4M」の次は「16M」、「16M」の次は「64M」という単位で生産されている。新聞をよく読んでいれば、64Mの工場がどうたらこうたらと書かれているが、全てこれの事らしい。
で、友人曰く、「8M」のメモリは、実は「4M×2」で生産されているとの事らしい。つまり既にSIMMアダプタが刺さった状態の様なモノらしいと言うことだ。なので、「8M」のSIMMは、SIMMアダプタでは使用できないということらしいが本当のところどうなのだろうか、真相は不明である。
この理屈で行くと、「16M」と「64M」のSIMMしか、SIMMアダプタでは使用できないことになるのだが・・・。


(6)4MのSIMM2枚で試してみました
しかし、まだ[B]グループが残っている。勇気を振り絞り、さらなるチャレンジ!
先ほどと同じように、SIMMを接続して、マザーボードに差し込む。で、スイッチおーん!
「ぴこ」
・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・ニヤリ

メモリカウント
どうやら、正常に認知している。ふふふ、科学の勝利。(爆)

きちんと「(4×2)+8」で16Mの認知を行っている。どうやら、とりあえず接続は行えるようだ・・・。

(7)でもエラーが心配
95システム なので、アプリケーションの各種立ち上げて、メモリを酷使してみます。しかし、期待を裏切って、ちゃんと動作するではありませんか!
デフラグメント修正ソフトも、最適化ソフトも落ちずに動きました。がんがんスワップさせてソフトを動かしていますが、落ちません!
女の子の声を喋らせても落ちないのです。(爆)

実験開始から1ヶ月は過ぎていますが、未だにメモり関連のエラーは未発生です。で、WWWに掲載の運びとなりましたとさ。(めでたしめでたし)



後日談があります・・・



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