mac です。 "Pan, Guanguru" <pang@xxxxxxxx> wrote: > その前のメールのから見ても相手はこの分野のプロでは > ないかなような気がしました。良師が見付りました。ぜひ > ご指導ください。 残念ながら、この分野ではなく、化学計測、光学、 Factory automation, Laboratory automation が、 中心です。 # 食えなくなればなんでもしますが (^^; > >この用途だと、 DC 絶対精度はあまり必要ないですね。 > > DC 絶対精度要らないの理由はなんですか? 計測器の場合、例えば基準電圧発生器とか、 ですが、 DC 精度が最も重要になります。 例えば、デジタルボルトメーターの試験/調整を行う装置を、 想像してみてください。 DC 精度がなければ、トレーサビリティがない装置を、 大量生産してしまうことになります。 ところが、音声を発生させる場合、最終的に聞いているのは、 人間で、たいてい「ボリューム」がついていて、 好みの音量に調節して使います。 DA から、正確に 1V p-p の出力をだしたって、 うるさいと思えば小さくするし、 聞こえなければ、大きくするんで、 DA の出力が 0.8V でも、 1.2V でも、 たいした問題じゃないですね。 > スピードのほうはどうなりますか? 当然 Sampling 周波数が出れば、問題ないです。 > もし精度およびスピード両方の仕様はそんなに厳しくなければ、バッファ+抵抗32個 > (Rネットワーク)を使って電圧加算型R-2R抵抗ラダー方式のD/Aコンバータにして > MPUのI/Oポートからの信号を入力すれば、一番簡単だと思いますが、 電話音質の 8kHz, 8 〜 10bit なら、それで十分です。 でも、元の質問では、音質を重視されていましたね。 変換タイミングは結構重要で、ずれるとかなり音質に響きます。 少なくともラジオ音質、できたら、 CD 音質となると、 そう簡単にはすまないのです。 > だったら、D/Aコンバータのどの特性を求めるべきですか? > ADPCM圧縮、伸長による音声合成の音質をどう評価すれば、よいでしょうか? > どんな項目の評価が必要ですか?メーカーに確認したところでは耳で判断するって > 言われました。 もちろん最終的には「聴いて」判断する性質のものですが、 > >別周波数 f1, f2 の正弦波を加算して作った信号を入力し、 > >f1, f2 以外の周波数成分がどれくらい発生するかが、 > >問題となるわけです。 > > 音声信号の周波数範囲は0.2KHz〜3.4KHzです。だとすれば、 > f1,f2はどんな周波数を設定すれば宜しいでしょうか?何か基準は > ありますか? オーデオ分野のアプリケーションに向けて作られた、 DAC には、 IMD というデータがたいてい付いています。 混変調歪 (Intermodulation Distortion)といいまして、 音質にかなり効いてくるパラメーターなんです。 例えば、 1 kHz 単独の正弦波が、多少歪んでも、 発生するのは、 2kHz, 3kHz と言った倍音で、 人間の耳にはかえって「丸みがあって良い音」に聞こえますが、 きれいにハモるはずの、ド(261.6Hz)とミ(329.6Hz)に、 IMD が絡むと、 261.6Hz + 329.6Hz = 591.2Hz 、 329.6Hz - 261.6Hz = 68Hz その他が、混ざってしまい、 なんとも濁った音になってしまうんです。 まずは一番上と一番下、 0.2kHz と、 3.4kHz 付近で、 整数倍にならない 2 正弦波の混合を、 最大出力の 50%あたりで、 入力して調べるのが基本です。 出力から、この 2 周波数成分を引いた、 残りのパワーを求めるわけです。 昔は、アナログフィルターで、 やっていたから、大変な測定だったと思いますが、 いまなら、中級以上の USB オーデオアダプタの AD コンバーターでパソコンに取り込み、 FFT や MEM で計算できるので、 いろんな周波数でやってみてもたいした手間じゃないですね。 でも、オーディを用に作られた DA なら、 多数比較するまでもなく、 普通の人の耳では区別できない程度の性能を、 たいてい持ってますね。 -- mac