多事毒論付録(2001年2月15日


ぼくの写真日記

2001年2月15日(木曜日)


09:00 出勤する
取り敢えずパソコンの電源を入れる。
初公開(?) 職場の机。お前の机だけはいつ見ても

本格的に散らかっている

という問題点がかねてより指摘されている。しかし、そう言われて片付けはじめると、すかさず

こ、これは天変地異の前兆だ

などと心配するのは誰やねん。


09:03 取り敢えず一服
室内は禁煙なので外に出て一服。これがないと業務が始められない、一種の儀式だ。

通称「喫煙所」からは、ランドマークタワーの頭だけがとってもよく見える。いかにも景観を妨害するような格好で建っている手前の邪魔な建物は、ブリーズベイホテルだ。

一ヶ月ほど前にブリーズベイホテルで火災があり、ここからはその様子がよく見えた。いっそ全焼しちまえば眺めもよくなったのに幸いなことに小火で済みました。


09:10 コーヒを沸かす
タバコを吸うと、次はコーヒを満タンに沸かすのが日課だ。もちろん、自分専用。豆もコーヒメーカも自腹なんだから(要するにドケチ)。

ニコチンとカフェインの相乗効果で何とか毎日を乗り切っているような感じ。まったく、荒んだ生活である。それより仕事やらないの? まあ取り敢えずコーヒでも飲んで、毎日更新のサイトを一巡してから、ぼちぼち始めますんで、はい。


11:30 半田付け
半田付け。滅多にやらないけれど、納期間際の量産品があったりすると、半田付け要員としてわたしも借り出される羽目になる。

いまは表面実装部品が多いので試作を除くと手付けは余りやらないけれど、さすがに電線の取り付けといった最終工程は手付けになる。ダルいけども、こればっかりはとにかく一個一個、片付けていく以外にない。ソフト書いてるよりは10000倍ぐらい幸せな作業だけどね。


12:20 ひるめし
面倒くさいので、コンビニで買ってくる。

食事に混ざってむっちゃくちゃ甘そうなデザートが(フルーツ入りババロア生クリーム満載)控えていたりするんだけども、いつものことだから気にしちゃいけない。まさに、

この瞬間のために生きている

ようなものなんだから。


15:40 自我崩壊
部屋の隅っこで床に座り込んであぐらを組み、ちょっとうつむいて、密やかにティッシュの箱を置いてみると、なんだかとっても意味ありげな写真になることが判明した。

ていうか、意味ありげになりすぎて完全に失敗したヤラセ


19:00 本日の作業終了
せっせと組み立てたものをズラっと並べて一人で悦に入る気持ちよさが、量産モノの醍醐味だ。

単一規格で量産された品は、単数では無味乾燥なものかも知れないが、大量の同じものが一列に並んだときに特別な美しさを発揮する。大量生産時代にあっては、多数のうち特に出来栄えの良いものを少数作れたとしても美しいことだとは言えない。

とりわけ手作業では、人間という本質的に極めてアバウトな装置が可能な限り同一のものを作ることが量産における美学であり、作業者の主観では、その統一性にこそ美的快感を感じるものなのだ。う〜ん、美しいねえと。


で、ここだけ真面目に決めてどうする...



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