青函トンネルへ行ってみる


津軽海峡地下景色編

いや〜、どうでもいいけど石川さゆりはいいっすね(笑)

というわけで、調子に乗って青森まで来たわたしだが、ここまで来てしまったらもう北海道へ行くしかない! とりあえず、本州から近いところということで、函館へ行くのだ。青森から函館へ行くには、かの有名な青函トンネルを潜る。高倉健あたりが主演のトンネル建設物語みたいな映画もあったっけね(知ってたらマニアックかも)。

しかし、例えそれが青函トンネルであっても、大人しく列車に乗っているだけでは、ただコンクリートの壁を眺めるに止まるだけだ。それではあまりにも面白くないので、ちょっと変な?ツアーに申し込んでみたのだ。



こちら、ゾーン539とかいう、青函トンネルにある海底駅の見学ツアーの見学整理券。青函トンネル内には2つの海底駅があり、それぞれ本州側にあるのが竜飛海底駅、そして北海道側にあるのが吉岡海底駅だ。いずれの駅も海底に位置するが、地上とは斜坑と呼ばれる斜め上に向いた穴で繋がっており、まあ手っ取り早く言えばトンネルの非常口のようなものだと考えれば良いだろう。

本州側の竜飛海底駅から伸びる斜坑の地上付近には、青函トンネル記念館とかいう施設があるらしい。竜飛海底駅+記念館コースを申し込むと、海底駅から斜坑を登って地上にある記念館へ行けるそうだ。それはそれでおもしろそうかとも思ったのだが、傷心男が一人で行くようなところでもなさそうなので、今回は北海道側にある吉岡海底駅の見学だけを申し込んだ(こちらは地上へは出られない)。確か吉岡海底駅の方は日本一(世界一?)海面下より低い場所にある駅だったと思うのだが。

今日の予定はこんな感じ。隋道三昧なのだ(笑)

出発駅出発時刻行先到着駅到着時刻備考
青森09:20函館吉岡海底10:40海峡3号
竜飛海底12:33函館函館13:44海峡5号
函館19:10青森青森21:36海峡14号

さて、今はここまで。また時間ができたら何か書いて転送する。

7月30日午前8時10分、青森より転送



青森を出発したわたしは、快速海峡3号の車内でこれを書いている。これから、吉岡海底駅へ向かうのである。青函トンネルのことを、通称ZONE539というらしい。539は、トンネルの全長が53.9Kmあるからだろう。

どういうわけか、ZONE539はどうもドラえもんと深い縁があるらしく、今年は青函トンネル開通10周年を記念してドラえもん特別列車なんてものを走らせている。車内はドラえもんの装飾がすごいし、それに車内放送の一部はドラえもん(大山のぶよ)の声だし(笑) 海底駅では、ドラえもんのイベントまでやっているようだ。

そのためか、乗り合わせている人間は家族連れが多く、ガキどもがやかましい。言うまでもないが、癖毛で、眼鏡かけてて、小太りで、見るからに鉄オタと分かるタイプのパラパラといらっしゃる。



海峡3号の図。先頭の機関車は、日立製のED19、客車は50系だ。乗り心地は極めて悪い(苦笑



で、この辺がとってもドラえもんチック(笑) こりゃドラえもんマニアがいたらたまらないだろう。




しばらくすると、吉岡海底駅に到着。海底駅見学者はここでおろされる。



見学者だが、ガキどもが多い。殆どはトンネル見学などどうでもよく、ドラえもんがお目当てのようだ。



これは列車の通らない、作業抗とよばれるトンネルだ(それでも電車が通れるぐらいの大きさはある)。その名のとおり、建設作業のときに使われたほか、現在は保守用としてつかわれているようだ。一見、地下核シェルターにでも来たかと思わせる雰囲気が漂っている。コンクリートの壁はむき出しで、湿気臭くて、いたるところにケーブルラックが通ってて。LCXと思われるケーブルもあったが、無線通信用だろうか。



作業抗と本坑は、このような横穴で繋がっている(本坑の反対側のホームより撮影)。この横穴はたくさんあって、非常時には本坑から作業坑に避難できるようになっている。



伸びちゃってるが、青函トンネル(もちろん本坑)を通過中の特急はつかり。電車の高さと比較していただければわかると思うが、やっぱりでかい、このトンネルは。複線で、新幹線も通れる設計になっており、その高さは3階建てのビルに相当するという。今は盛岡止まりの新幹線を北海道まで延長し、この青函トンネルを通そうという計画はある。いつでも新幹線が通れるように用意された3本目の線路は、果たして使われることはあるのだろうか(在来線と線路幅が異なるので、軌道を共用させる場合は線路が3本になる)。




そうして、連れて行かれたのは避難用の斜坑だ。緑色の部分が飛んでしまって、わからないと思うが、「避難口」と書いてある。この作業坑から分岐するこのトンネルを抜けると、二重になった鉄の扉がある。なぜ二重になっているのか聞いたところ、作業坑と斜坑をつなげてしまうと、すごい勢いで風が吹き込んでしまうからだそうだ。だから、まずは手前の扉を開け、扉と扉の間に入り、先の扉を閉じてから次の扉を開けると斜坑へ出られる。ややぼやけた写真で申し訳ないが、暗いのでシャッターが遅く、どうしてもぶれてしまうのだ。



これが斜坑の図。このように斜めに地上へと伸びている。わたしは線路(作業用のケーブル線だろう)の上に立っているが、他のお客さんがいる場所は階段になっており、ここをあがると北海道だ。



で、これが餓鬼どものお目当てであるところの、ドラえもん特設会場。もちろん、これも海底にある。本坑も含め、よくこんなものを掘ることができるなと、関心するばかりであった。この見学ツアー、料金は840円と大変安いのに、内容は濃厚だ。けっこうお勧めだ。




で、とうとう函館にやってきた。一応、初めての北海道だ。気温は19度、風が強いのでやや肌寒い感じだ。それに雲行きが怪しいが、雨が降らなければ良いが。



傷心男の一人旅..というタイトルは誤解を招く可能性大?なのでやめたが、傷心男が行き着く先は函館港ぐらいが妥当なところかな。これから函館市内をぶらぶらするつもりだが、それが終わると、今度は横浜まで帰るというまたまた大変な作業が残っている。また行きと同じ鈍行列車、考えただけで気が重い...

7月30日、14時30分函館市内より転送


つづく